実務講座講演会 平成20年度報告

 在学生を対象に、工学部OB(浜松工業会会員)が、企業での経験をもとにものづくりを基本に、産業界に適応した教育を実施いたします。企業の現場で実施されている各種の管理技法を、経験豊富な先輩から、直接教えを受けることができる講演会です。

本年度は下記の通り、6回実施致しました。
実務講座講演会は本年度をもって終了いたします。
来年度からは大学のカリキュラム(4年生前期の授業「経営システム工学」)として実施される予定です。

聴講対象者:工学部、情報学部の学部生および大学院生
講演時間:13:00~17:00
場所:佐鳴会館会議室

10月4日(土)
講師:中村京市氏(40M)
題目:製造業の経営について
豊田工機(株)(現在(株)ジェイテクト)在任中に工場長として、”製造現場はいかにして利益を生み出すか”の経験をした。その経験を元に経営の視点から、工場の使命、利益向上の課題と方針の立案、実行プログラム、原価低減活動、生産性向上策について言及する。
10月11日(土)
講師:江川 猛氏(43F)
題目:コト発想のものづくり
ものづくりは無から有を生む力です。感動のものづくり、顧客満足のものづくりは、発想の立ち位置で決まります。顧客の立場で考え、発想するコト発想がポイントとなります。コト発想とは何かを紹介し、会社の研究や開発の事例を元にチャレンジした技術や商品開発の実例を紹介し、コト発想の有用性を考えます。またものづくりのプロセスを通して、以後の実務講座カリキュラムの関係とポイントを紹介しますので、実務講座の予備知識ができ、理解を深めるのに役立ててもらえます。
10月18日(土)
講師:東 孝一氏(46D)
題目:顧客価値創造の経営
現在は、サブプライムローン問題から世界的な不況、原油価格や原材料の高騰など先行き不透明な環境になっています。顧客・市場・競争環境の厳しい中で、顧客にとって高い価値の製品やサービスを提供する手法としての「マーケティング」。また、顧客価値創造に向けて企業(組織)の仕組みを変革するための、単に品質ではなく経営の質である「経営品質」。そして、私が30年間学び実践してきた、松下幸之助翁「松下経営哲学」の商売心得の基本姿勢の概要について説明します。
10月25日(土)
講師:石橋伸之氏(35D)
題目:生産管理と企業運営の全安全
 「生産管理」は、工場での最重要事項です。その理由は、「企業経営の根幹」だからです。そして、このことは非常に広範囲な範疇ですから、一般的な全ての「経営管理事項」として適用される「基本事項」だからです。 従来からの生産管理手法の変遷と最近のMOT(技術経営)にいたる経緯を概観します。キーワード・基本事項紹介の「工場の生産管理」及び東芝時代の実務体験事例を「受注生産のプロジェクト管理」・海外案件での経験事例として、イラク・放送センター建設、比国・全国放送網建設などを紹介し、民放・東芝出資企業経営経験と最近の時代的変化から学んだ、情報セキュリティ、内部統制管理、J-SOX法対応、各種ISO(QMS、EMS、ISMS)の動向について幅広く紹介します。「実社会の厳しさと遣り甲斐」は、「5S」(整理、整頓、清潔、清掃、躾)が基本で、政府が掲げる「安心・安全」を拡張して「全安全」と総称し、全てに対応するリスク・安全・企業継続対策が重要課題で、企業も個人も片時も、忘れてはならないことを提言・説明します。浜松の「やらまいか」という、チャレンジ精神・前向きなプラス指向が、「全ての安全」に大切ということの提言です。
11月1日(土)
講師:原和彦氏(32JM)
題目:品質工学(タグチメソッド)による開発の効率化
最近、社会的トラブルが多発しているのは、もの造りの源流における開発体制の仕組みに問題があります。この講座では設計段階におけるモグラ叩き的な問題解決型の開発体制から脱却して、技術開発段階でコンピュータシミュレーションを活用して、試作レス・試験レス・検査レスを実現して、「品質向上」と「コスト低減」と「開発期間の短縮」を同時に達成する技術開発のマネジメント戦略と具体的な手法について説明します。
11月15日(土)
講師:上田 宏氏(39F)
題目:発明と知財管理
 日本の産業の国際競争力強化のための知的財産立国作りが既に始まっています。本講座では立国作りのための知的創造サイクルである発明を含む知的創造活動、発明を特許にする知財権取得活動について話します。

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